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二日酔いの正体は“脱水症状”だった!?

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2017/12/15 18:02 ウェザーニュース

年末が近づき、この時季は忘年会も多くなってきます。忘年会の翌朝はグッタリで二日酔いに苦しむ人が少なくありません。でも、簡単に予防する方法があるのです。

お酒を飲むとトイレが近くなる

「二日酔いは、お酒(エタノール)が代謝されてできるアセトアルデヒドの毒性が原因と言われていますが、実は脱水症状なのです」と語るのは横浜相原病院(横浜市瀬谷区)院長の吉田勝明先生です。

吉田先生によると、人は尿をつくる「利尿ホルモン」と、利尿ホルモンの働きを抑える「抗利尿ホルモン」の2つがバランスよく働いて排尿を調節しています。

しかし、アルコールは抗利尿ホルモンの働きを抑えてしまうため、お酒を飲むとトイレが近くなり、飲んだ以上に排泄してしまうのです。

水分補給で脱水状態を予防する

「50mlのアルコール(度数100%)を摂取すると、600〜1000mlの尿を排泄するというデータがあります。さらに、ビール1000mlを飲むと1100mlの尿を出し、100mlの脱水状態になるというデータも。アルコール度数が弱いビール(5%)でも脱水状態になることがあるのですから、度数が強い日本酒(約15%)やワイン(約15%)は確実に脱水症状になります」(吉田先生)

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初期の脱水症状なら「のどの渇き」「吐き気」「食欲減退」、もう少し進行すると「全身脱力感」「疲労感」「無関心」「頭痛」となってきます。いわゆる二日酔いの症状なのです。

「脱水状態を予防するには水分補給しかありません。しかし、酒席で水をガブガブ飲むと座がしらけることがありますが、タイミングをみて水分をとるようにしましょう。また、酒席を終えてから寝るまでに少なくとも1リットル、吸収が速いスポーツドリンクなどを飲むと効果的です」と吉田先生はアドバイスします。

水分補給を忘れて二日酔いになってからでは手遅れなので、お酒を飲んだ夜は寝る前のスポーツドリンクをお忘れなく。