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なぜ気圧の単位「mbar(ミリバール)」が突然「hPa(ヘクトパスカル)」に変わったのか?

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2017/12/01 13:43 ウェザーニュース

25年前の1992年12月1日、それまで気圧の単位だった「mbar(ミリバール)」が、「hPa(ヘクトパスカル)」に切り替わりました。幸い、1mbar=1hPaなので、単位が変わるだけで数値は同じです。

国際的に単位を揃える

なぜ単位が変わったのかというと、国際単位系では気圧の単位が「mbar」ではなく、「hPa」だったからです。「国際単位系」は国際的に各種の単位を揃えようと1954年に国際度量衡(どりょうこう)総会で決めたものですが、日本の気象業界では長年の慣習で「mbar」を使っていました。

気圧以外では、重さの単位「g(グラム)」や長さの単位「m(メートル)」も国際単位系です。日本が使い続けてきた尺貫法(1尺=30.303cm、1貫=3.75kgなど)は1958年末限りで廃止されています。

「hPa」は3代目

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気圧の単位をさらに遡ると、日本は気象台創設以来、「mmHg(ミリ水銀柱)」を使っていましたが、戦後すぐの1945年12月15日に「mbar」へ切り替わっています。つまり、「hPa」は3代目の気圧単位ということになります。

ちなみに、米国では今も気圧の単位は「mbar」を使っています。国際単位系を気にせず、気温は「℉(華氏)」、長さは「f(フィート)」や「マイル(ml)」など独自の単位系を利用し続ける米国らしいですね。