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患者数は1000万人!? その不調「気象病」かも−その1

Vol.1体調で天気予報ができる!?

2017/11/22 18:04 ウェザーニュース

季節の変わり目の寒暖差や台風の通過など気象の影響で、めまいや頭痛、関節痛、手足のしびれなどを発症したり、症状が悪化することはありませんか?
その不調は「気象病」かもしれません。(全3回)

・体調で天気予報ができる!?(本記事)
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体調で天気予報ができる!?

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クリニック院長 久手堅 司さん

ゲリラ雷雨で症状が悪化

医師の久手堅(くでけん)司さんが、「せたがや内科・神経内科クリニック」(東京都世田谷区)を開業したのは4年前。
診療科目に「頭痛外来」「肩こり首こり外来」を掲げていたこともあり、他の医療機関では診断がつかずに訪れる患者が少なくなかった。
久手堅さんは語る。

「患者さんの訴えを聞くと、『ゲリラ雷雨のときは特に頭痛がひどい』『関節の痛み方で天気予報ができるほどです』と言う人がいました。症状の悪化は天気が原因と思わざるを得ませんでした」

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台風が近づくと気圧が一気に下がる 10月23日の天気図

「気象病外来」を開設

久手堅さんは頭痛や関節痛、めまいなどと天気の関係を調べた。
すると「気象病」や「天気痛」というテーマの研究論文があった。説得力もあった。

「それまでの患者さんの訴えと気象データを照らし合わせると、気圧が下がると症状が悪化する人がいました。医学的に気象病は認められていませんが、気象病と病名をつけないと治せない患者さんも多いので、昨年9月に『気象病外来』を新たに開設しました」(久手堅さん)

「気象病外来」は珍しいため、今年に入りテレビや新聞が取り上げた。すると北海道や沖縄など遠隔地から訪れる患者さんもいた。

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