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【コラム】海外からの津波は長く影響が続く

2019/04/13 23:14 ウェザーニュース

海外の遠方を震源とする地震で伝搬してきた津波(遠地津波)は、日本沿岸を震源とする地震により生じる津波と違い、影響が大きく、長く続きます。
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遠地津波で過去に大きな被害

遠地津波は日本の沿岸から600キロメートル以遠に発生した地震によって生じる津波のことを言います。1960年に発生したチリ地震では、6mを超える津波が日本沿岸に襲来しました。日本ではこの地震をきっかけに、遠地地震に関する防災上の見直しが行われました。

また、2004年に発生したスマトラ沖地震では、日本への直接の影響はありませんでしたが、周辺各国で甚大な津波被害が発生しました。

津波はジェット機並の速さになることも

津波の速さは、海の水深が深いほど速くなり、水深が深いところではジェット機並の速さで移動することもあります。
日本から約17,000km離れたチリで発生した地震では、地震発生から約24時間後に日本に到達しました。
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遠地津波の注意点

◆津波襲来までの時間が長い
遠地地震の場合、地震が発生してから津波の到達まで時間があります。避難するまでの時間の猶予はありますので、最新情報をこまめに確認して落ち着いて行動するようにしてください。

◆一波あたりのエネルギーが大きい
遠地地震の場合、震源地で非常に大きな規模の地震が発生しているために、海外から日本に津波が押し寄せてきています。一つ一つの津波は非常に大きなエネルギーを持って押し寄せて来るため、非常に危険です。

◆長時間にわたって続く
津波は強風などによる波浪とは違い、波長が長く、長時間にわたり波の力が持続します。また、遠地地震による津波の場合、伝わる過程で波長がより長くなり、エネルギーが減衰するまで時間がかかるため、海面が落ち着くまでに時間がかかります。

遠地津波は日本に影響するまでに時間がかかりますが、落ち着くまでも長時間を要します。発生した際は気象庁からの津波情報を踏まえ、安全な行動を心がけるようにしてください。
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