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【台風18号の特徴】急速接近&2度の大雨に注意

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2017/09/15 16:59 ウェザーニュース

典型的な「秋台風」である台風18号。どのような特徴があり、どんなことに注意すれば良いのでしょうか?

■台風18号の特徴と注意点

今回の台風18号は典型的な「秋台風」。秋雨前線の影響も加わった大雨と、速いスピードでの接近に注意が必要です。
<秋台風の特徴>
①秋雨前線と台風のダブルパンチ
②偏西風に乗り、速いスピードで接近
③高潮に警戒

①活発な秋雨前線にも注意

秋雨前線がある時に台風が接近すると、台風周辺の暖かく湿った気流で前線が刺激され、台風接近前から大雨になります。秋雨前線と台風のダブルパンチを受けるエリアでは特に雨量が多くなり、災害レベルの大雨となるリスクが非常に高くなります。

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<東シナ海の高温がさらに刺激>
今回の台風18号で特に注目すべき点は東シナ海の海面水温が高いことです。この影響で、九州の西では暖かい海が台風にエネルギーを送り込む上、西日本方面では前線を刺激する暖かく湿った空気がさらにパワーアップする恐れがあります。
また、今回のコースは台風の東側の南東斜面でも雨量が多くなるパターンです。
・大雨注意エリア
九州・四国、紀伊半島南部では大雨に警戒が必要です。

<前線と台風で2度の雨のピーク>
今回は、秋雨前線と台風18号の雲の間に隙間があるため、秋雨前線による雨と台風による雨で、雨のピークが2度ある予想です。1度目の強い雨の後、台風本体の通過で強い雨が降るため、1度目のピークを過ぎた後も油断禁物です。
※各地の雨のピークは台風NEWSからご確認ください。

②スピードアップして急接近

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秋は本州上空を偏西風が吹いているため、北上してきた台風は偏西風に流され、スピードアップして通過します。油断していると「あっという間に接近」という事態になりかねません。秋の台風の災害を減らすには、早め早めに対策することが重要です。

③高潮に警戒

秋は一年の中で最も潮位が高い時期。台風の中心付近が通過するエリアの沿岸では「高潮」にも警戒が必要です。

<要注意エリア>
・九州(東シナ海側・瀬戸内側)
・中四国・近畿(瀬戸内沿岸)

<過去の台風事例>

今回の台風18号と同様、秋雨前線が停滞している時、似たようなコースを進んだ事例を紹介します。

・2004年 台風21号
四国や紀伊半島を中心に大雨となりました。三重県では1時間に130mmを超える猛烈な雨が降り、尾鷲では日降水量740.5mmを記録。死者は26名にのぼり、各地で土砂災害・浸水被害が多数発生しました。

・1999年 台風18号
沖縄、四国、北陸西部、東海を中心に大雨となり、南西諸島や西日本では最大風速が30m/sを超える暴風が吹きました。愛知県では竜巻発生。熊本県不知火町では高潮により12名が亡くなりました。

大雨が予想されるエリアでは早めに排水溝の点検や土嚢の準備を行い、いざという時のために避難場所の確認してください。高潮のリスクが高いエリアでは、浸水しやすい場所に土嚢を積むなどの対策を早めに行いましょう。

参考資料など

気象庁「災害をもたらした気象事例」:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/2004/20040925/20040925.html
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