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【週刊地震情報】大西洋中央海嶺での地震

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2017/08/20 12:47 ウェザーニュース

最近一週間の国内の地震回数は先週に比べて少なくなり、活動はやや落ち着いた状態です。震度3以上の地震も2回に留まっています。(8月14日~19日の集計)

偏った震度分布?

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期間内、日本で発生した震度3の地震はいずれも関東地方です。そのうちの一つが千葉県北西部を震源とするM4.5の地震です。この地震は千葉県北西部が震源でしたが、震度3を観測したのは少し離れた南房総市や横浜市などで、少し偏りが見られています。

この地震は震源の深さが約110kmとやや深く、関東地方の下に沈み込んだ太平洋プレートの内部で起きたと見られます。太平洋プレートを強い地震波が伝わることで、震源付近よりも、震源から少し離れた所で強い揺れとなりました。こうした地震の揺れの伝わり方は、地球内部の構造を示しているとも言えます。

大西洋中央海嶺で大きな地震発生

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アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しています。
18日にアフリカ・リベリアの南西沖、大西洋中央海嶺付近で発生したM6.6の地震。深さは10kmと浅かったものの横ずれの地震だったため、津波は発生していません。

大西洋中央海嶺ではマントルが地下深くから昇ってくることで新たな海洋地殻が作られ、東西に拡大しています。

今回の震源付近の東側はアフリカプレート、西側が南アメリカプレートです。今回の地震は、「ロマンシェ断裂帯」付近のトランスフォーム断層で起きたと見られます。トランスフォーム断層とは離れ合うプレート境界と直交する形で形成される、横ずれ状の断層のことを差し、しばしば大きな地震を引き起こします。

今回と同じ「ロマンシェ断裂帯」では約1年前の2016年8月29日にもM7.1の地震が発生しました。大きな地震は発生するものの、横ずれ型となるため多くの場合、津波を伴うことはありません。陸地から離れているため揺れによる影響もほとんどない震源域です。ただ、新たに生まれるプレートの活動を示す地震で、地球の大きな営みの一つと言えるかもしれません。
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