【13の台風進路予想】再び意見分かれる。台風真っ二つが原因?
2017/08/07 17:35 ウェザーニュース
西日本を中心に影響をもたらしている台風5号。週明けの段階で各機関の予想が再び分かれてきました。
そのわけと、警戒エリアを解説していきます。
世界の各機関による最新の解析では、台風5号は四国あるいは近畿に上陸後しばらく陸地を進んでいくところまではほぼ揃っています。
その後、大きく2つに予想が分かれています。
1)北陸方面へ北上し日本海に抜けていくコース
2)関東方面へ南下し太平洋に抜けていくコース
なぜわかれているのか。
弱体化した台風がアルプスで真っ二つか
それは台風は上陸後、勢力を弱めるため、進んだ先の日本アルプスを乗り越えられず、地形の抵抗を大きく受けるからです。
結果、台風本体の雲がアルプスの北と南に真っ二つに分かれる可能性があります。
2つになった雲の塊のうち、どちらを台風とするのか。
その判断が各機関で異なり始めており、進路予想の違いに影響しています。
ただし、どちらのルートであろうが台風本体の雲が2手に分かれる形になりますので、広範囲で雨風の影響に警戒が必要になってきます。
最大警戒エリア「近畿・北陸西部」
注意すべき影響は?
進路で直撃となる近畿は、外出危険レベルの暴風や大雨が予想され、特に若狭湾周辺では、雨量が多くなる見込みとなっています。交通への影響や、河川氾濫、土砂災害に最大限の警戒が必要です。
台風の接近と大潮の時期が重なり、海面水位が高くなる見込みです。高潮が発生する可能性もあり、沿岸には絶対に近づかないでください。
【予想雨量】(7日12時~9日09時の多い所)
・近畿:350mm
・北陸:400mm
【予想風速】
近畿 最大20~25m/s(最大瞬間25~35m/s)
次に警戒が必要なのは「東海・北陸東部」
上陸後は台風の勢力が落ちていくものの、動きがゆっくりなのは変わらず、激しい雨が長時間降り続きます。
風も強く、横殴りの雨に。ピーク時は外出を控えるようにしてください。
【予想雨量】(7日12時~9日09時の多い所)
・北陸:150mm
・東海:350mm
【予想風速】
中国・北陸西部・東海:最大15~20m/s(最大瞬間20~30m/s)
北陸東部:最大13~18m/s(最大瞬間18~25m/s)
注意レベルのエリアは「関東・甲信・東北太平洋側」
関東や甲信に近づく頃には勢力も落ち、内陸では交通に影響が出るほどの風にはならない見込みです。
ただ、沿岸では風が強まり交通に影響が出る可能性も。
また、雨は中心から離れた所でも強い傾向があり、台風が去った後も、局地的な強雨に注意が必要です。
8日にかけて急速に波が高くなってきます。海水浴は控え、海には近づかないでください。
【予想雨量】(7日12時~9日09時の多い所)
・甲信:250mm
・関東:北部山沿い250mm、北部平野部150mm、南部60~80mm
・東北:太平洋側150mm
【予想風速】
・関東・東北日本海側で最大13~18m/s(最大瞬間18~25m/s)
3本予測を随時確認
ウェザーニュースでは、13本の中からよりすぐった3者(気象庁・JTWC・ウェザーニュース)の進路を比較しながら、最新の見解を更新していきます。