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台風直撃エリアで想定される被害

2017/08/01 21:19 ウェザーニュース

台風5号が西日本に直撃した場合に想定される被害はどのようなものがあるでしょうか?

強さを保ったまま、西日本を直撃した2011年の台風12号の影響から推測してみます。

【土砂災害】

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2011年、台風12号の直撃による大雨で最も雨量が最も多かった紀伊半島では大規模な土砂崩れ・土石流が発生し、相次いで集落が孤立。和歌山・奈良両県では、崩れた土砂が河川に流れ込んだことで「土砂ダム」が発生し、大規模な復旧作業が必要になりました。
斜面から水が噴き出したり、小石が転がるのは土砂災害の前兆です。危険な兆候が見られたらすぐに安全な場所に避難してください。
※写真は2011年9月4日、岡山県美咲町で土砂崩れが発生し、全面通行止めになったリポート。

【浸水(床上/床下)】

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台風通過エリアでは床上・床下浸水が発生。農家では出荷直前の農作物が浸水する被害も受けました。
台風の直撃を受けるエリアでは、大切なものを2階以上の階に上げたり、土嚢を積む対策をすると良さそうです。

【道路冠水】

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大規模な道路冠水が発生し、各地で通行止めが発生しました。外出を控えるのが一番ですが、やむを得ない事情で外出する場合は冠水しやすいアンダーパスの通行は避けるようにしましょう。
深さ60cmの冠水に突っ込むと、車のドアが開かなくなる危険があります。シートベルトを外して電気が通じている間に窓を全開にし、浸水が進む前に窓から脱出してください。水深が20cm以下の場合は最も低いギヤでエンジン回転を1500~2000回展程度に保ち、ゆっくりと一定の速度を保ち冠水から脱出しましょう。
※縁石が浸かっている場合は水深が20cm以上あるので通行は避けてください。

【ライフラインへの影響】

その他にも、大雨で道路や橋が流されて崩落したり、川の増水で下水が逆流してトイレが流せなくなった、停電したなどの被害がありました。台風直撃が予想されるエリアではライフラインの寸断に備え、食料品だけでなく、懐中電灯や非常用トイレなども準備しておくのがおすすめです。

【直撃エリア以外】
雨と猛暑に注意

2011年台風12号の接近・通過時は、台風本体から離れた関東〜東海地方でも広範囲で200mm以上の大雨となりました。今回の台風の場合も本体から離れた場所でもまとまった雨が降る可能性があり、注意が必要です。最新の情報を確認してください。
また、台風12号の時は北陸でフェーン現象が発生し、猛暑になりました。今回の台風でも山越えの風でフェーン現象が発生すると猛暑となるところがありそうです。風雨だけではなく、暑さにも注意してください。

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