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【地下鉄とゲリラ豪雨】
浸水はどう対策しているのか?

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2017/07/31 17:56 ウェザーニュース

近年ゲリラ豪雨の頻度が高まっています。

豪雨では土砂災害や河川の氾濫がまず警戒されますが、人々が活動しインフラが整っている都市ならではの災害があります。

都市化が進んでくるとアスファルトの地面が増える分、土の露出が減り、保水力が低下します。

その分、大量の雨水が地上に溜まっていくことになります。

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都市の冠水の様子
地面の保水力が低くなる対策としては排水を考える必要があるわけです。

たとえばマンホールや排水溝を通じて下水道に流れる仕組みです。

一般的に都市の下水道は1時間50ミリの雨を流せるように設計されています。

ただしゲリラ豪雨のような数十分といった極短時間に50ミリの雨が降った場合は排水能力を超えて道路冠水などが発生します。

地上に落ちた雨水は低い所に向かってどんどん流れ、地下への出入口などから中に流れ込んでいくようになります。

特に都心などで地下を利用する人が圧倒的に多くなるのが『地下鉄』です。

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東京メトロによると、地下鉄では台風や大雨による浸水に備えて、浸水のおそれのある駅の出入口に関しては、歩道より高い位置への嵩上げ、止水板や出入口全体を閉鎖することができる防水扉を設置することで浸水を防止するほか、路上にある換気口には感知器を備えた浸水防止機を整備しているそうです。

また、要所に防水ゲートを設置しており、なんとトンネルの断面を閉鎖することが可能なんだとか。

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駅出入口に設置した止水板、防水扉(情報提供:東京メトロ)
それでも時間100ミリや150ミリといった大雨となると、防ぎ切れず浸水する可能性もあります。

地下のトンネル内に浸水した場合はどうするのか。

そこも東京メトロでは対策が進んでいて、万が一、浸水した場合でもポンプでトンネル外に排水できるようになっています。

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トンネル内防水ゲート(情報提供:東京メトロ)
いろいろと対策が進んでいますね。

では利用する側はどうするべきか。

もちろん駅の構内放送や情報掲示板では最新の状況がアナウンスされ、一人ひとりが指示に従うことで混乱を防げます。

それ以外にも下記があげられます。

◆気象情報を常にチェック

地下では外の様子が分かりません。気がついたときには大雨になっていて浸水が始まってしまったということも有りえます。スマートホンのアプリなどを使ってチェックするようにしましょう。

◆地上階への階段を確認

浸水が始まった場合エレベーターなどが使えなくなる可能性があります。雨水が流れ込む原因のひとつである道路よりも高い場所へ移動する経路を確認しておきましょう。

閉鎖空間である地下でパニックとならないためにも個人個人の備えが大切ですね。

参考資料など

東京メトロHP 風水害対策
http://www.tokyometro.jp/safety/prevention/wind_flood/index.html
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