facebook line twitter mail

織姫と彦星が再会しやすい!?8月の七夕とは

top

2017/07/06 15:41 ウェザーニュース

七夕といえば7月7日のイメージがありますが、地域によっては8月に行われているということをご存知ですか。

ではなぜ、7月と8月2つの七夕が存在するのでしょう。

旧暦と新暦

box0
今、私たちが何気なく見ているカレンダーは新暦に基づくものです。
新暦では、地球が太陽の周りを1周するのにかかる日数(365日)を1年としています。ただ、実際にはぴったり365日というわけではないので、閏年を入れて調整をしています。

この新暦になる前は月の満ち欠けでひと月を決める旧暦というものが使われていました。
具体的には、新月(月が見えない日)を月の始めとし、次の新月までをひと月としていたのですが、こうするとひと月が平均約29.5日。
29.5×12=354なので、365日には10日ほど足りないことになります。

このままだとズレが生じるので、約3年に1度「閏月」というものを設けていました。
閏月があると1年が13ヶ月になり、354日+29.5日で383.5日となります。
まとめてズレを修正するので、季節が前後してしまうこともあったようです。

日付か季節感か…?

旧暦から新暦に変わった時、昔から続く伝統行事の日付をどうするかは、地域によって違ったといいます。
季節感がずれるものの、旧暦の日付をそのまま新暦に引き継いだ地域は7月7日。
旧暦の時の季節感を重視した地域は8月7日が多いです。というのも、本来の旧暦に合わせると毎年日付が変わってしまうため、新暦に1ヶ月足した「月遅れ」と呼ばれるものを採用したそうです。

月遅れの七夕のいいところは、各地で梅雨が明け、星がよく見える時期に行われるということ。
織姫と彦星も、8月のほうが再会しやすいのかもしれませんね。

参考資料など

【参照・参考元】
国立天文台「「旧暦」ってなに?」http://www.nao.ac.jp/faq/a0304.html
国立天文台「「旧暦」は現在の暦より季節に合っているの?」http://www.nao.ac.jp/faq/a0305.html
AstroArts「新暦七夕(7月7日)と伝統的七夕(8月20日)」http://www.astroarts.co.jp/special/2015tanabata/calendar-j.shtml