多くの災害が発生
2012年7月11日〜14日、九州北部豪雨(福岡県・熊本県・大分県・佐賀県)で記録的な大雨となり、河川の氾濫や土砂災害などが発生しました。死者30名、行方不明者2名となり、住家や交通への影響も深刻なものとなりました。(平成24年7月九州北部豪雨)
この時の大雨は、九州北部が梅雨前線の南側に位置していたことや東シナ海上からの暖かく湿った空気による、発達した雨雲が原因と考えられています。
この時の大雨は、九州北部が梅雨前線の南側に位置していたことや東シナ海上からの暖かく湿った空気による、発達した雨雲が原因と考えられています。
当時の気圧配置
豪雨をもたらす要因
その1:日本列島の位置
梅雨前線というのは、南の暖かい空気と北の冷たい空気の境目にできます。梅雨後半になると南の空気が優勢となり、前線は北上。日本列島は前線の南側に位置するようになります。梅雨前線の場合、前線の北側よりも、南側のほうが集中豪雨が起きやすいと言われています。
その2:暖かく湿った空気
前線を押し上げている太平洋高気圧は、暖かく湿った空気を時計回りに吹き出します。この暖かく湿った空気が梅雨前線に大量に送り込まれると、前線付近で強い雨雲が次々と発生して大雨になります。
また、海上を渡ってきた温かく湿った空気が陸地にぶつかったり、山を上昇したりすることでさらに雨雲が強くなったりもします。
梅雨後半はこれらの要因がそろいやすくなります。加えて、梅雨前線は停滞前線であるため同じ場所で強い雨が降り続けることになるのです。
また、海上を渡ってきた温かく湿った空気が陸地にぶつかったり、山を上昇したりすることでさらに雨雲が強くなったりもします。
梅雨後半はこれらの要因がそろいやすくなります。加えて、梅雨前線は停滞前線であるため同じ場所で強い雨が降り続けることになるのです。
豪雨をもたらす線状降水帯
線状降水帯という言葉がここ数年よく聞かれるようになりました。では線状降水帯はどのような要因で作られどのようなことを引き起こすのでしょうか。
線状降水帯を発生させる要因の一つに次のような流れでおきる現象があり、バックビルディング現象と呼ばれています。
最初に風の収束や地形効果などによって積乱雲が発生します。激しい雨を降らせながら上空の風に流されてゆっくりと移動して行きます。風上側のこの積乱雲が発生した場所で新たに積乱雲が発生し、またゆっくりと風下へ移動して行きます。この流れが繰り返され、発達した積乱雲が組織化されて線状に連なるようになり線状降水帯を作り出します。積乱雲を発生させるための水蒸気の供給や上昇気流を引き起こす要因の解消、積乱雲を移動させる上空の風の流れの変化がない限りこの状況が続きます。このように作られた線状降水帯は停滞し集中豪雨を発生させます。
線状降水帯を発生させる要因の一つに次のような流れでおきる現象があり、バックビルディング現象と呼ばれています。
最初に風の収束や地形効果などによって積乱雲が発生します。激しい雨を降らせながら上空の風に流されてゆっくりと移動して行きます。風上側のこの積乱雲が発生した場所で新たに積乱雲が発生し、またゆっくりと風下へ移動して行きます。この流れが繰り返され、発達した積乱雲が組織化されて線状に連なるようになり線状降水帯を作り出します。積乱雲を発生させるための水蒸気の供給や上昇気流を引き起こす要因の解消、積乱雲を移動させる上空の風の流れの変化がない限りこの状況が続きます。このように作られた線状降水帯は停滞し集中豪雨を発生させます。
常に最新の情報を
豪雨になるかならないかは、その時々の大気の状態によって変わってきます。少しでも空の様子が怪しいと感じたら、必ず気象情報を確認するようにしてください。また、自分が住んでいる地域で過去にどのような災害があったのかを事前に調べておき、いざという時にどのような対応をすべきか考えておくことも大切です。
>>現在の雨雲の様子
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