facebook line twitter mail

霧島山(新燃岳)、噴火警戒レベル2から1に引き下げ

top

2017/05/26 15:00 ウェザーニュース

26日(金)14時、九州南部に位置する霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベルが、2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げられました。
噴火警戒レベル1になるのは2010年以来になります。

気象庁の火山解説

火山活動の状況

新燃岳では、2011年1月からの噴火活動が収まり、同年9月7日を最後に噴火は発生していません。火口内に蓄積した溶岩のわずかな膨張が継続してきたことから小規模な噴火の可能性があると判断してきましたが、2016年夏頃から膨張は停滞しています。同年10月以降に火口付近で繰り返し行った現地調査でも火口内及び周辺の噴気や熱異常域の状況に変化はみられませんでした。また、火口近傍の傾斜計による地殻変動観測、地震活動等その他の観測データにも特段の活動の高まりを示す変化はみられていません。これらのことから、新燃岳では火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなりました。

以下の市町村では、特段の警戒が必要なくなりました。
・宮崎県 :小林市
・鹿児島県:霧島市

防災上の警戒事項等

活火山であることから、火口内及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰や火山ガス等の規模の小さな噴出現象が突発的に発生する可能性がありますので注意してください。なお、これまでの噴火による火山灰などの堆積等により道路や登山道等が危険な状態となっている可能性があるため、引き続き地元自治体等が行う立入規制等に留意してください。

新燃岳の噴火警戒レベルの変化

box2
新燃岳の噴火口MOMOKA_1988さん(鹿児島県霧島市)
・2010年5月6日
  噴火警戒レベル1→2へ引き上げ
・2011年1月26日
  噴火警戒レベル2→3へ引き上げ
・2013年10月22日
  噴火警戒レベル3→2へ引き下げ
・2017年5月26日
  噴火警戒レベル2→1へ引き下げ

2011年の新燃岳の噴火では、南東側では降灰が相次ぎましたが、空振や小さな噴石による被害が目立ちました。
◆2011年2月1日
火口から約6km離れた鹿児島県霧島市で空振により窓ガラスが割れる
◆2011年2月14日
火口から約10km離れた宮崎県小林市で、噴石1-3cmが降る。火口から約9kmの宮崎道霧島SAで停車中の車の窓ガラスが割れる。火口から約16kmの地点で駐車中の車のサンルーフが割れる。

その後、新燃岳は2011年9月上旬まで小規模な噴火を繰り返し、2013年10月22日、噴火警戒レベル2へ引き下げられ、今回さらにレベル1に引き下げられました。

※噴火警戒レベル
レベル1:活火山であることに留意
レベル2:火口周辺規制
レベル3:入山規制
  • お天気トピックス
    もっと見る

  • Twitterで
    最新情報つぶやき中!
    「この空あの人にも見せたいな…」そんな想いを共感・共有しながら”みんなで作る天気予報”をモットーにお届けしています。 天気・台風・地震・津波などの防災情報や、星空情報・季節の便り等もお楽しみに♪
  • 公式SNSアカウント
  • アナタのスマホに