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小満の季節感、昨年以上に『初夏』が圧倒!

たつのこさん(栃木県大田原 5/21)
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2017/05/21 21:18 ウェザーニュース

5月21日二十四節気『小満』。草木を含むあらゆるものが成長(生長)し、やがて天地に満ち始める頃です。
暖かさが段々と暑さに変わる頃でもありますが、今の季節を、皆さんはどう感じているのでしょうか?

ウェザーニュースでは、21日(日)に全国の皆さんに季節感の調査を実施。昨年の回答と比較しながら、結果を見ていきます。(回答数:8276人)

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梅雨より初夏?

全国の割合を比較すると、梅雨入りしている沖縄を除くエリアで『初夏』が最も多くなりました。
30℃以上の真夏日も観測するようになるこの時期。皆さんも夏を感じる方が多いのですね。

そして、この傾向は昨年も同様でしたが、実は今年の方が『初夏』の割合が増加しているのがわかります。
エリア毎に詳しく見ると、北海道を除くほとんどのエリアで『初夏』と感じる割合が昨年よりも増加しており、代わりに『そろそろ梅雨』が減少していました。
北海道は反対に『初夏』の割合が減少し、『春本番』が増加していました。

さて、その要因は?

初夏が減った北海道の場合

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札幌の気温の比較

昨年の方が気温が高め

“立夏”以降の5月5日~5月20日の札幌の気温を、昨年と今年で比較したのが上のグラフです。

今年は19日前後に、暖気が流れ込んで気温が上がる日はあったものの、全体で見ると昨年よりも気温は低めです。
また、今年も昨年も気温のアップダウンはあるものの、昨年の方が気温がグッと上がった日が多かったようです。
(グラフの青く塗られた部分は、昨年の方が気温が高い日が続いた所)

このため北海道では、今年は昨年よりも季節が進んだ実感が弱く、『初夏』よりも『春本番』の割合の方が増えたと考えられます。

初夏が増えた東北〜九州の場合

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5月20日の天気図(天気図は気象庁HPより)

こたえは天気図に…?

今年の方が『初夏』が多かった理由は、同じ時期の天気図を見ると分かります。
こちらは、昨年と今年の、5月20日の天気図です。

…どちらも似ているじゃないか!と思った方もいらっしゃると思います。
確かに、梅雨前線は日本の南岸にあり、本州付近は高気圧に覆われていました。
ただ、よ〜く見ると、実はちょっと違うのです。

昨年と今年の違い

昨年と今年の今頃は、沖縄付近の梅雨前線の位置が微妙に違います。
今年は高気圧の勢力が強く、梅雨前線が南下し、晴れる日が多くなっているのです。

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今年はまだ梅雨前線の影響が少ない

こちらは、天気図と同じ5月20日の、関東の皆さんの天気報告です。
今年は晴れ報告が多いのに対して、昨年はくもり報告が多いことがわかります。梅雨前線に近い分、昨年は雲が広がりやすかったのですね。ちなみにこの日の体感報告では、昼間でも「しっとり肌寒い」という報告がありました。

今年はというと、梅雨前線の影響は少なく、ここ最近の強い日差しと暑さで、多くの方は春や梅雨ではなく『夏』を強く感じていると思われます。このため、東北~西日本では『初夏』の割合が増えたと考えられます。

今後の天気や気温はどうなる?

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◆天気の見解
週前半は晴れても、後半はにわか雨の可能性があるなど、スッキリしない天気になります。特に金曜日前後は日本の南岸の梅雨前線がやや北上し、一部の雨雲が西日本の太平洋側を通過する可能性があります。そのため、“梅雨感”を感じられそうです。

◆気温の見解
週明けは一旦暑さが落ち着き、気温は広いエリアで平年並みになる見込み。この時期らしい暑さになりそうです。ただ、週後半は暖かい空気が流れ込んでくるため、また気温が上がって真夏のような暑さになる可能性も。“梅雨感”ではないかもしれませんが、季節の進みを感じられそうです。
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