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【ほたるの豆知識】繊細な光の裏側に隠された秘密

ちむらさん(神奈川県)
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2017/05/20 01:15 ウェザーニュース

春から夏へと季節が移り変わる時、必ず通らなければいけないのが梅雨の時期。
空はドンヨリ、部屋はジメジメ・・・梅雨は憂うつだな、なんて思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、そんな気分を変えてくれるある生き物がいます。

それはホタル!
優しい光をまといながら飛ぶその姿は、なんとも言えない美しさがありますよね。

ただ、ホタルのことをもっとよく知った上で見ると、ちょっと違う印象を持つかもしれません。

成虫の寿命は1、2週間!?

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きらびやかなイメージのあるホタルですが、華々しい姿で飛んでいられるのはほんの一瞬。実は地味な生活のほうが長いんです…。

【ホタルの一生】
[1]5月〜6月頃、オスとメスの蛍(成虫)が交尾をして、メスがコケの中に黄色い卵を500個程産みます。
[2]産卵から1ヶ月後、卵は孵化し、幼虫はすぐに水の中へ。カワニナという巻貝を食べながら、川底の石の下など暗い場所で遠い春を待つのです。
[3]翌年の4月~5月頃、幼虫は水の中から陸にあがり、今度は土の中へと生活拠点を移します。
[4]1ヶ月後、幼虫はさなぎに変化。10日もすると、羽化して土の中から出てきます。
[5]成虫となったホタルたちは、ようやく飛び立つことができます。幻想的な光を放ちながら、早くもパートナーを探すのです。

こう見るとわかるように、ホタルは、一生のほとんどを水の中と暗い土の中で過ごします。いざ成虫になっても寿命は約1、2週間ほど。のんきに人生を謳歌している場合ではありません。早々にパートナーを見つけ、子孫を残さなければいけないので、なかなかハードです。

ホタルはどこにいる?

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ごろちゃんさん(静岡県)
昔に比べると、だいぶ数が減ってしまいましたが、今でも様々なスポットでホタルを鑑賞することができます。では一体どんなところに生息しているのでしょうか。

【ホタルが生息できる条件】
・水がきれい
・水流が穏やか
・カワニナがいる
・水底に砂、レキ(砂より大きい粒子)がある
・上陸しやすい護岸(水害を防ぐ構造物)がある(※護岸の上には、草が生え、柔らかい土であること。)
・暗く静かである


ホタルは水がきれいな場所を好みます。
水流に関しては、種類によって異なりますが、穏やか、あるいは全く無い場所が多いようです。
また、幼虫が生活する上で必要な砂やレキ(砂より大きい粒子)、エサとなるカワニナが豊富であることが重要です。

ホタルの発光

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ホタルは、オスとメスで大きさが異なるものの、ほぼ同じ姿をしており、ちょっと見分けにくいかもしれません。
そんな時はどんなふうに光っているかに注目してみてください。

メスは、葉の上などに止まり、小さな光を放ちながら自分の存在をオスにアピールします。
一方、オスはお尻を点滅させながら飛び回り、メスを探します。

つまり、飛び回りながら光っているホタルはオス、どこかにとまって光っているのがメスということになります。

ちなみに、光り方の違いでいうと、西・東日本でそれぞれ点滅速度が違うという説があります。西日本の場合は2秒に1回点滅、東日本では4秒に1回点滅とされています。

今年はホタルを見に行ってみようかな、と考えている人は、ホタルについて色々調べてから行くのもおすすめです。
見方が変わったり、鑑賞時の楽しさが倍増しますよ♪

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