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熊本地震から1年
地震の概要と現地のいま

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2017/04/15 16:37 ウェザーニュース

熊本地震から1年がたちます。

当時の状況やこの1年間で見えてきた課題などについて振り返っていきます。

平成28年熊本地震

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2016年4月14日21時26分−21日6時までに発生した地震の場所と規模

どんな地震だったのか


最大震度7の地震が2016年4月14日21時26分、4月16日1時25分と短期間に2回発生し、また震源となった断層付近では地震活動が活発となり、最初の地震から4月30日までに震度5弱以上22回を含む3000回を超える身体に感じる地震が発生しました。

強い揺れは18万棟を超える住家被害やインフラ被害、土砂崩れなどを引き起こし50人が地震による直接的な犠牲者となりました。

また関連死が熊本県、大分県合わせて170人(2017年4月10日現在)となり、地震の影響により発生した2016年6月の豪雨災害による5人を含めると犠牲者は225人となっています。

地震発生時の情報共有

東日本大震災からの5年間でインターネットによる情報共有が急速に進みました。熊本地震ではその力が発揮されたのではないでしょうか。

実際に被災された方からは信頼できる人たちとSNSで情報共有をしていたというお話しを伺いました。また、現地の状況を共有するために多くのITボランティアが活動しました。

また、現地のウェザーニュース会員からは多くのリポートが届くとともにネットを利用した中継で伝えてくれるなど、現地の状況を早く詳しく共有することができたと思います。

続いている災害

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西原村小森仮設団地

現地の状況


地震が発生し負傷者救護やインフラ応急処置などの応急対策から、復旧、復興とステージは進んでいきます。

地震発生から1年経ちどのように変化したのでしょうか。

実際に現地の状況を確認してみると、建て直された建物もあれば、倒壊した建物が撤去され更地になっているところ、地震直後とほとんど変わっていないところなどさまざまです。

道路など公共施設も土砂崩れによる通行止が続いているなど、まだまだこれからというのが現在の姿と言えます。

実際に「最近になってやっと次に進もうという感じになってきた。これまでは熊本地震そのものがずっと続いているようなイメージだった。」と被災された方は話されていました。

避難生活

画像西原村地域支え合いセンター

避難所は閉鎖されましたが、応急仮設住宅や、みなし仮設住宅で避難生活を続けている方が多くいます。

プライバシーの確保など避難所では難しかったことのいくつかは仮設住宅に移ることによって解消されたようです。

地域全体が応急仮設住宅に移った場合はそれまでのコミュニティがある程度維持されますが、みなし仮設住宅の場合はコミュニティから外れることによって情報不足となるとともに、特に一人暮らしの場合は変化などにも周りが気づきにくく、心労もあり体調を大きくくずしてしまうことが多いようです。

次につなげるために

現地で伺ったお話しなどから熊本地震は一瞬で生活に多くのダメージをあたえ復旧に長い時間がかかっていることを改めて確認できました。

これまで起きた災害で出てきた課題はその都度解決策がとられてきました。熊本地震でもそれが活きたことも多くありましたが、新たに課題が出てきたり、知っていれさえすれば役にたったことなどもありました。

170人が災害関連死と認定され、その中には避難生活でエコノミークラス症候群を発症した例もあります。災害医療関係者からは予防策もある症例で知っていれば防げた可能性があったと伺いました。

災害そのものはこれまでも記録し共有してきました。これからは発災から復旧、復興までの状況や予防策についても都度記録し広く共有することによって被害を軽減できればと考えています。
>>その他の記事を見る

生放送で熊本地震の教訓を学ぶ

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24時間生放送番組のSOLiVE24では4月14日(金)に特別番組を放送しました。

・熊本の現地のいま
・救護の最前線からの声
・避難生活から感じたこと

これらの取材をとおして、熊本地震から学ぶことを一緒に考えていきたいと思います。
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