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実はとってもレア現象!金環日食とは?

2020/06/16 11:41 ウェザーニュース

明日26日(日)、南米・アフリカでは金環日食を見ることができます。

金環日食ってニュースでもたまに取り上げられますが、いったいどんな現象なのでしょうか?

そもそも日食って?

私たちが暮らす地球というのは、太陽の周りを1年かけて1周しています。そんな地球の周りには、月が約27日かけて1周しています。
このそれぞれの公転のタイミングがうまく合った時、日食は起こるのです。

太陽と地球の間に月が入り、全てが1直線に並ぶと、いつもはバッチリ見えるはずの太陽が月に隠されてしまいます。これが日食です。

日食の種類

けいこさん(神奈川県)、上毛高原さん(群馬県)、izooさん(北海道)
太陽が月に全部隠されてしまう時は「皆既日食(かいきにっしょく)」といいます。それに対し、太陽が月に一部分だけ隠されてしまう時は「部分日食」といいます。

そして今回のタイトルにもなっている「金環日食(きんかんにっしょく)」とは、太陽の方が大きいために、月が太陽を隠しきれず、周りからはみ出して見える状態のことです。

ちなみに、「金環皆既日食」というものもあります。同じ日食を見ているのに、A地点では「皆既日食」、B地点では「金環日食」が見られる状態を指します。

皆既日食と金環日食の違い

太陽や月の大きさ自体が大きくなったり小さくなったりするわけではないのに、なぜすっぽり隠れる「皆既日食」と、周りからはみ出てしまう「金環日食」があるのでしょうか?

実は月や地球の公転軌道というのは、楕円形になっており、月と地球、地球と太陽の距離は常に変化しています。

そのため、月が地球に近い時に日食が起こると、太陽はすっぽり隠されてしまうので、皆既日食となります。逆に月が地球から遠い時に日食が起きると、月の見かけは小さくなるため、「金環日食」になるのです。

見なきゃもったいない!

そらさん(千葉県)、麦さん(東京都)
NASAは、紀元前2000年から西暦3000年までの5000年間に全世界で起こる日食の回数を示しています。
そのデータによると、部分日食は4200回、金環日食は3956回、皆既日食は3173回、金環皆既日食は569回で、計11898回日食が起こるとのこと(NASAより)。
頻繁に起きているようにも思えますが、これはあくまで全世界を対象としたもの。

では肝心の日本は…?

最近日本で皆既日食が見られたのは2009年7月22日(46年ぶり)、金環日食は2012年5月21日(25年ぶり)でした。
次に日本で皆既日食が見られるのは2035年9月2日、金環日食だと2030年6月1日となります。

チャンスを逃すと10年、20年めぐってこないというのは当たり前。しかし、いくら日本でも時間帯や場所によっては見たくても見られない人がたくさんいると思います。

そんな時はウェザーニュースの中継をぜひご覧ください。最高の瞬間を皆さまにお届け致しますよ♪

>>日食 特設サイト

参考資料など

【引用元】
NASA「太陽の日食の統計値:-1999〜+3000(2000 BCE〜3000 CE)」https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEcat5/SEcatalog.html
【参照・参考元】
日食ナビ「皆既日食や金環日食が起こる頻度」https://eclipse-navi.com/arekore/hindo.html
国立天文台「日食とは」https://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/about-eclipse.html
キャノンサイエンスラボキッズ「光の"正体”は?日食・月食のふしぎ」https://web.canon.jp/technology/kids/mystery/m_01_10.html
日食ナビ「金環皆既日食」https://eclipse-navi.com/yougo/kinkan/kinkankaikinissyoku.html