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台風が熱帯低気圧に。それってどういうこと?

2019/07/25 13:08 ウェザーニュース

台風が熱帯低気圧に変わりました。と伝えられることがあります。
台風がどうなった状態なのでしょうか?
まずは台風の生い立ちを『低気圧の種類』という切り口で、まとめた以下の表を御覧ください。

台風前後の低気圧の違い

「風の強さ」の違いのみ

台風は、台風のまま生まれることは、まずありません。

日本の南で熱帯低気圧として発生し、発達して中心付近の最大風速が17.2m/s以上となると「台風」と呼ばれます。

日本付近を北上し、勢力が弱まって、中心付近の最大風速が17.2m/s未満になると、再び「熱帯低気圧」と呼ばれます。今回はこの状態。

つまり風の強さの違いでしかないということになります。

温帯低気圧とは何が違う?

よーく台風情報をこらしてみていると、多くの場合「台風は温帯低気圧になりました」という表現を使っています。

この、温帯低気圧と熱帯低気圧、まったくの別物です。

その違いは「低気圧の構造」という、少々小難しい話になります。

ざっくり言うと暖かい空気「暖気」のみで出来ているのが熱帯低気圧、

北からの冷たい空気「寒気」が入り前線があるのが、温帯低気圧ということになります。