北海道・三陸沖後発地震注意情報について
内閣府は2022年11月8日に北海道・三陸沖後発地震注意情報防災対応ガイドラインを公表しました。
千島海溝、日本海溝で想定されている巨大地震想定震源域でマグニチュード7.0以上の地震が発生した場合に、この領域でその後に巨大地震が発生することを想定し、あらかじめ対応をとっておく必要があるとして、内閣府を中心とした中央防災会議で検討されていたものです。2011年3月9日に三陸沖を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、翌々日の3月11日に同震源域を含むエリアで東日本大震災を引き起こした、マグニチュード9.0の巨大地震が発生したことを踏まえてのことになります。
今回新しい情報として発表されるものは「北海道・三陸沖後発地震注意情報」という名称で2022年12月16日から運用が開始されました。内閣府と気象庁が共同で運用することになり、想定震源域やその周辺でマグニチュード7.0以上の地震が発生し、巨大地震発生の可能性が想定される場合は、約2時間後にこの情報が発表されることになります。
さて、この情報が発表された時にどのように行動すれば良いのでしょうか。内閣府はこの情報が発表されたかと言って、ただちに避難行動をするものとはしていません。その理由は必ずしも巨大地震が発生するとは限らないからになります。
では、何をどうすれば良いのでしょうか。この想定震源域で巨大地震が発生した場合は、最大震度は6強から7、津波の最大波高は30m程度と想定されています。つまり普段生活を継続しつつ、揺れに備えて就寝場所を変えたり、必要最小限で良いので非常持ち出し品を常に持ち持ち歩いたり、避難場所、避難経路の再確認など行い巨大地震が発生し、非常に強い揺れや、津波に遭遇しても自らの命を守る行動ができるようにしっかりと備えておくということになります。
このコラムでも何度も自らの命を守るためには日頃の備えが大切と言ってきました。今回、新しい地震防災情報が発表されるようになりますが、常日頃から備えを行っている人にとっては特別な事ではないかと思います。ただ情報が増えることによって、逆に混乱をきたすようなことを避けたいと思い紹介させていただきました。