花粉の飛散予報を確認して、花粉症対策にお役立てください。
ブタクサ(豚草)(キク科ブタクサ属)
飛散時期
8月〜10月ごろ
主な特徴
- 温帯を中心に世界の広範囲に広がる1年草で、国内でも昭和時代に一気に全国へと広がりました。ただ後から入ってきた同じ仲間のオオブタクサに押されたのか、すっかり数を減らしおとなしくなりました。乾燥した荒れ地や畑のまわりに見られます。
- 夏から秋にかけ、茎の先に長い雄花の穂をつけます。ここから大量の花粉を空中にまき散らすため、秋の花粉症の主要な原因植物のひとつとなっています。
- 名前のブタクサは「hogweed」を直訳したものです。ただhogweedはブタクサに対する英名ではなく、硬い毛におおわれた植物を総称したものです。ハナウド(セリ科)などもhogweedと呼ばれます。ブタクサの英名はannual ragweed。annualは1年草、ragはボロボロという意味で、細かく切れ込む葉のかたちからきています。
花粉を出さないブタクサ
ブタクサは風媒花なので、雄花の穂からは大量の花粉が撒き散らされます。そのため秋の花粉症の主要な原因植物として嫌われています。ところがごく稀に、雄花になる部分が雌花に置き換わってしまい、雄花がまったくつかない株が出ることがあります。これが「メブタクサ」と呼ばれるものです。ただ性質としては固定しておらず、同じ株の子孫がメブタクサになるとは限らないようです。
ブタクサと間違われる?花粉症の濡れ衣を着せられた草
セイタカアワダチソウ(背高泡立草)(キク科 アキノキリンソウ属)
秋にいっせいに開花し、ピーク時には一面が真っ黄色になります。これが花粉を連想させるからでしょうか、かつては花粉症の原因として嫌われていました。ところがセイタカアワダチソウは虫媒花。その花粉はチョウやハチなどの昆虫に託し、空中にまき散らすことはありません。普通に生活している限り、花粉症の原因にはならず、とんだ濡れ衣を着せられた草と言えます。
参考資料など
引用元①野田市役所「草花図鑑>ブタクサ(豚草)(キク科 ブタクサ属)」
引用元②野田市役所「草花図鑑>セイタカアワダチソウ(背高泡立草)(キク科 アキノキリンソウ属)」
写真提供:東京都アレルギー情報navi.