熱中症対策におすすめの日傘の効果とは
日傘と言うと一般的には女性が持っているイメージがありますが、男女問わず使用したい熱中症対策アイテムの一つです。熱中症対策で男性も日傘を使いましょうと環境省が呼びかけるようになり、“日傘男子”という言葉も生まれ少しずつ認知されてきています。
日傘と言うと一般的には女性が持っているイメージがありますが、男女問わず使用したい熱中症対策アイテムの一つです。熱中症対策で男性も日傘を使いましょうと環境省が呼びかけるようになり、“日傘男子”という言葉も生まれ少しずつ認知されてきています。
男女別に割合を見てみると女性のうち所有する割合は78%、男性も10%にのぼり、10人に1人が持っていることになります。
では、日傘はどれほどの効果があるのでしょうか。日傘を使った場合と使ってない場合では、頭部に当たる直射日光の量が大きく変化します。
頭部の温度に注目してみると、たとえば、真夏の昼下がりに日射しが当たる頭髪の温度は55℃前後に上昇しますが、日傘を使うと40℃前後に下がります。15℃も低くなるので熱中症になる危険を大幅に下げてくれます。帽子も頭部への直射日光を防いでくれますが、頭に汗をかくとむれるのでその分日傘のほうが快適とも言えます。
日射しが強いときは日陰を選んで歩いたりしますが、交差点や駐車場には日陰がありません。そんなときは日傘がありがたいものです。
なお、日傘は日焼けしたくないから使うものと思っている人が多いようですが、実は日傘だけでは十分に紫外線を防げません。
紫外線は波長が短いため空気分子などに当たると散乱します。夏の晴れた日の正午頃、地上に到達する紫外線のうち、約4割が直射光、約6割が散乱光といいます。つまり、日傘で4割の紫外線を防いでも、あちこちから飛んでくる6割の紫外線(散乱光)は防げません。日焼けを防ぐには、日傘だけでなく日焼け止めを使うようにしましょう。
日傘は紫外線をカットする「遮光」だけでなく、高級品になると熱をさえぎる「遮熱」の機能も持っています。それが雨傘との違いですが、雨傘として使える晴雨兼用傘もあります。
最近は男性用日傘の種類も増え、落ち着いた色調やデザインで、ビジネスバッグに入れて常時携行できる折り畳み式の晴雨兼用傘が主流となっています。夏場の突然の雨にも備えられる日傘を持ち歩けば一石二鳥ですね。
ウェザーニュース気象病顧問アドバイザー 愛知医科大学客員教授・中部大学教授の医師、佐藤純先生取材