人気!気象予報士 初耳インタビュー(10)

『NHKニュース7』のバーチャルセットに注目!!

気象予報士
福岡良子(ふくおかりょうこ)さん
撮影/晴山順平
福岡良子(ふくおかりょうこ)さん
大学在学中に気象予報士の資格を取得、現在は『NHKニュース7』(月~日曜19:00〜19:30)に出演中の福岡良子さんに、気象キャスターの仕事の魅力や将来のビジョン、意外すぎる趣味の話までじっくり語ってもらった!

きっかけは就活中の「母親からのひと言」

──大学在学中、1年間休学をして気象予報士の資格を取得されましたね。最初から天気のスペシャリストを目指していたのですか?
いえ、全然(笑)。でも、テレビの仕事はしたいと思っていました。というのも、就職活動をするにあたり、「今まで自分の心を大きく動かしてきたものは何だろう?」と振り返った時、私の場合はそれがテレビでした。
そこで、ドラマやドキュメンタリーといった番組制作に携わることを夢見て、テレビ局やテレビ制作会社を受けたのですがなかなかうまくいきませんでした。
そんな時に母親から「こんな資格もあるよ。これを武器に、もう一度、就活をしてみたら?」と勧められたのが気象予報士の資格だったのです。
もともと私の母親は、「女性は手に職を持っていることで、より自分らしく生きられる」という考えの持ち主。その影響もあったのでしょうか、姉は薬剤師という道に進み、私も大学を休学し、気象予報士の資格を取る道を選びました。天気という側面からテレビの仕事に就くのもいいな、と思えたんです。
──就活中の友人とは異なる選択をすることへの不安や、迷いはありませんでしたか?
たしかに、気象予報士の勉強はこれまでのどの受験勉強よりハードだったこともあり、合格できるかどうか自信がありませんでした。
まず気象予報士に合格しなければ何も始まらない。でも、資格を取ったからといって、将来が約束されているわけでもない。そんな中で、これまで避けてきた物理や数学を勉強するモチベーションを保つのは難しかったです。なかなか勉強がはかどらず、もがいていたことを今でもよく覚えています。
でも、周りと比べて焦ることはありませんでした。むしろ「人と違う人生を選んだ方が、人生が楽しくなるんじゃないかな」と、どこかで思っている自分がいました。
──その後、どのようにして気象キャスターに?
試験の合否の結果が出る前に、天気予報の基本や現場の雰囲気を学びたいと思い、気象キャスターの講座を受けることにしました。当時、大阪に住んでいたのですが、学生でしたし経済的な余裕もなかったので、毎週、夜行バスで東京まで通い、講座を受けていました。
そうこうしているうちに試験に合格、4ヵ月後にはオーディションに受かり、テレビに出ることになったのです。