人気!気象予報士 初耳インタビュー(8)

『羽鳥慎一モーニングショー』の“朝の顔”!! おせっかいコメントに注目!!

気象予報士
二村千津子(ふたむらちづこ)さん
撮影/晴山順平
二村千津子(ふたむらちづこ)さん
親しみやすい「アネゴ」的な存在の気象キャスターとして活躍中の二村千津子さん。人気番組『羽鳥慎一モーニングショー』(月~金曜8:00~9:55)の“朝の顔”としてレギュラー出演するまでにいたる背景やエピソードが明らかに!

“文系女子”が気象キャスターに転身!

──人気番組でレギュラー出演するなど活躍中の二村さん。これまで「お天気ひとすじ」の経歴かと思いきや、実は大学卒業後はホテルに就職をしたとのこと。ホテルとの仕事と気象予報士、二つの職業にはずいぶん距離があるように思えますが……?
私の場合は、とくに「お天気ひとすじ」ということでもありませんでした。それに典型的な“文系女子”。就職を考えるときも、天気を専門とする理系の仕事ではなく、昔から好きだった「人のお世話を焼く仕事に就きたい」という思いでホテルを選びました。
大学時代もホテルでアルバイトした(中)
大学時代もホテルでアルバイトした(中)
勉強を兼ねて国内外を旅行した
勉強を兼ねて国内外を旅行した
ホテル勤務を続けるなかで、「もっといろいろな人のお世話を焼きたい」、日常生活で役に立つ情報を、目の前にいる相手に届けて手ごたえを感じたいと考えるようになっていました。
ちょっと唐突かもしれませんが、気象キャスターは、「ものすごく人のお世話を焼く仕事だな」と気づいたんです。
たとえば、「今日は午後から気温がグッと下がるので、羽織るものを用意しておでかけください」「夕方から強い突風が吹く恐れがありますので、自転車でおでかけの方はあおられて転倒しないようご注意ください」というように、かなり具体的に人の行動につながるコメントでしょう? 
これを私は、「おせっかいコメント」と呼んでいます。
この「おせっかいコメント」を出せる喜びや楽しさを感じられるうえに、その「おせっかい」が時には命を救う手伝いにつながることもある、やりがいのある仕事、それが私にとっての気象キャスターという職業なんです。
──30歳を過ぎてから気象業界へ転身されたとのこと。働きながらの資格取得や気象に関する専門の勉強など、大変だったのでは?
資格取得のための勉強は、ホテルを退職後、地方局のキャスター勤務を経て、日本気象協会に勤務していた33歳のときから始めました。
理系の勉強にはとても苦労しましたが、気象協会で原稿を書いたり、ラジオに出演していたこともあり、わからないことは何でも周りの人たちに教えてもらえる恵まれた環境でした。
気象予報士の資格を取るために頑張っている同僚もいたので、モチベーションもキープしやすかったんです。毎朝、会社に行く前にカフェで2時間ほど勉強することを習慣にして、36歳で合格することができました。
試験を受けて思ったのは、「お天気って、実はいろいろな職業の人の身近にあるものなんだな」ということ。というのも、受験をしている人の職業が実にさまざまだったんです。
もちろん、私のように天気を伝える気象キャスターを目指す人もいれば、パイロットやサーファー、農業従事者や食品会社勤務の人など……いろいろな人々の生活に密接しているものだとわかってくると、余計に奥が深い仕事だと思えるようになりました。