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初めての富士登山
「富士山課」とっておき登山術

富士吉田市役所(山梨県)に「富士山課」があるのをご存知ですか? まだ富士山に登ったことがない人は、今年こそ登ってはいかがでしょうか。地元ならではとっておき情報も満載!

なぜ吉田ルートがいいのか?

15年前に「富士山課」誕生

富士急行の「富士山駅」は、5年前に「富士吉田駅」から改称された。富士山の玄関口のイメージを高めるためだ。その富士山駅から歩いて20分ほどのところに富士吉田市役所がある。
富士吉田市役所

富士吉田市役所

ここに全国でもユニークな部署がある。その名も「富士山課」だ。産業観光部に属するが、複数の部署に分散していた富士山に関する観光・環境施策を統一する目的で2001年に誕生した。
環境配慮型トイレの設置推進、外国人登山客用の登山ガイドの作成にとどまらず、「吉田のうどん」や下吉田地区の「昭和レトロ」の街並みなど市内の観光スポットのPRにも成果をあげてきた。

毎日が「富士山勤務」

富士山課に配属され3年目の桑原直之さんは、昨年と一昨年の2シーズンで富士山に約100回登った。と言っても、富士吉田市などが運営する六合目の「富士山安全指導センター」や八合目の「八合目救護所」での勤務だった。シーズン中の勤務先はほぼ毎日が富士山というわけだ。
富士山課の桑原さん(右)と五味さん

富士山課の桑原さん(右)と五味さん

同僚の五味慎二さんは今年から富士山課勤務になった。この2人を含めて富士山課は5人体制だという。
桑原さんたちに、初めての富士登山をする場合の最上のコース取り、日程、装備について教えてもらった。

吉田ルートがいい理由

「おすすめは吉田ルートを1泊2日で登下山するプランです。出発地の富士スバルライン五合目(標高2305m)までの交通の便がよく、ルート上に山小屋が多く、七合目と八合目には救護所もあるので万が一のときも安心なんです」(桑原さん)
富士登山には、大別して吉田ルート、富士宮ルート、須走(すばしり)ルート、御殿場(ごてんば)ルートの4つのルートがある。吉田ルートは山梨県側、ほかは静岡県側になるが、登山者の6割近くが吉田ルートを選んでいる。

なぜ途中の山小屋で1泊するのか

桑原さんが続ける。「お昼頃に登山バスで富士スバルライン五合目に到着し、そこで昼食をとりながら1時間ほど体を高地に慣らし、ひと息いれることが大切なんです。いわゆる『高度順化』してから出発するのです。夕方に七合目か八合目の山小屋に入り、翌朝はご来光を拝んでから登頂、あるいは登頂してからご来光を拝みます。山頂で『日本一高い山に登ったんだ』という達成感を味わってから下山するのが無理のない行程です」
吉田ルートには山小屋が多い

吉田ルートには山小屋が多い

「山小屋は予約が必要です。八合目から埋まるので、満員だったら七合目、六合目の山小屋に問い合わせてください」
山小屋で1泊するのは、ご来光を拝むためだけでなく、2日に分けて登下山することで体力の消耗を防ぐためでもある。