SORA特集

食べられるベジブーケって何?

撮影:若杉憲司
ベジブーケって聞いたことはありますか? 目で楽しみ、その後味わうことができる野菜でつくったブーケのことです。その魅力は、大地の恵みを五感でフルに味わえること!

野菜の花束=ベジブーケ

ベジブーケとは、野菜でつくった花束のこと。野菜の色鮮やかさと造形の楽しさを生かしたブーケをと、ベジブーケ・ベジタブルコーディネーターの小山美千代さんが考案しました。
ベジブーケの魅力は、ブーケ自体の可愛らしさ+食べる楽しみがあること。花束を持つのを恥ずかしがりがちな男性や小さなお子さんなど、幅広い人に喜んでもらえます。
おすすめは、ホームパーティなどでプレゼントすること。たとえば、野菜嫌いのお子さんに「野菜食べなきゃ大きくなれないよ」と言うよりも、誕生日のプレゼントにベジブーケをプラスして、「この赤いの食べてみる?」とススメてみるのは、効果的で楽しいですよね。
仲のよいお友達の家を訪ねるときに、プレゼントするのも盛り上がります。「皆で、『これで何をつくろう?』『この野菜は、こう食べるとおいしい』とわいわい言うのは楽しいですよ」(小山さん)

原点は、「野菜ってきれい!」

それにしても、普段食べものとしか考えていない野菜が、こんなにきれいなものだったのかという驚きがあります。
小山さんが、ベジブーケを始めたのも野菜の美しさへの感動があったと言います。
「寒い朝、野菜のようすを見に畑に行ったとき、朝露に濡れたカリフラワー・ロマネスコ(緑色のカリフラワー)に目を奪われたのです。キラキラと宝石のように光を放ち、愛おしいまでの美しさでした」
トマトは赤くなったものから収穫
トマトは赤くなったものから収穫

五感で楽しむベジブーケ

小山さんは、ベジブーケの魅力を五感で楽しむことにあると言います。野菜そのものの美しさ、ハーブや新鮮な野菜の香り、野菜の手触りや重みを楽しみ、そして最後には料理して食べることができるのです。
じつは栄養士でもある小山さんは、料理するときに「今日はこれを食べたい」「この色の野菜がきれいに見える」という感覚を大切にすると言います。体に必要なものは、体自身が知っているはず。ベジブーケを楽しむことは、そういった“体の声”を聞くための感性を磨くことともつながっています。
日を燦々(さんさん)と浴びて育つトウガラシ
日を燦々(さんさん)と浴びて育つトウガラシ
それでは、初心者でもチャレンジできるベジブーケのつくり方を教わりましょう。