世界中が虹色に
『何でもカラフルグラス』工作

おすすめ学年

かかる時間

30分

体験できる会場

川崎

自由研究テーマ
(お子さまの考察ポイント)

目に入ってくる光は、さまざまな色が混ざっていて、あらゆる方向から入ってきます。この実験では、偏光板という光の振動方向を制限する板を使うことにより、光の「波」としての性質を確かめることができます。

課題

  • 『何でもカラフルグラス』を作ってみよう
  • グラスの間に透明なものを入れるとどう見えるか、確認しよう
  • グラスの間に入れるものによる見え方の違いを写真で記録して、比べてみよう

用意するもの

  • 偏光シート(大型文具店等にあり)
  • スチレンペーパーか厚紙
  • 発泡スチロールの棒(スペーサーとして)
  • 透明PETシート
  • セロハンテープ、両面テープ
  • ハサミ、カッター

手順 どうやってやるの?

  1. 1. スチレンペーパーか厚紙を使い、偏光シートを固定する枠を作ります。ハサミとカッターを使い、メガネのように2つの四角い窓をあけてください。

  2. 2. 片方の窓に1枚目の偏光シートをセロハンテープで貼りつけます。

  3. 3. 1枚目と同じように、2枚目の偏光シートを枠のもう片方の窓にセロハンテープで貼りつけます。テープをつける前に、枠を半分に折って窓を重ね、明るい方に向けて窓の偏光シートが暗くなるかを確認してください。もし暗くならないときは、2枚目を90度回転させましょう。

  4. 4. 枠の間にすき間があくように発泡スチロールの棒(スペーサー)を挟みます。スペーサーをセロハンテープや両面テープで接着したら、枠を内側に折り込んで完成です。

  5. 5. 枠の中に入れるものを作ります。ここでは、透明PETシートにセロハンテープをいろいろな方向に何枚も重ねて貼ったものを作ってみましょう。

  6. 6. 明るい窓などの方に向け、5でつくった透明PETシートの板を2枚の偏光シートの間に挟んで観察してみましょう。透明PETシートがカラフルに見えましたか?

自由研究にプラス!

透明PETシートの他にも、画びょうやビニール袋、キャンディーの袋などの身近な透明なものを、何でもカラフルグラスの中に入れてみましょう。どんな見え方をするか、写真でその違いを記録してみましょう。

原理 なぜ?どうして?

光は波の性質を持っています。波は揺れる(振動する)方向があり、普通の光ではさまざまな方向に振動しています。しかし光が何かに反射したり、特殊なシートを通ると振動方向が一方向に偏ります。「偏光」という現象で、これを利用すると、透明なプラスチック製品などに美しい模様が現れてきます。

今回つくった装置は、偏光を起こすプラスチック製の「偏光シート」を2枚組み合わせています。2枚のシートで光の振動の向きが直角になるよう組み合わせると、一方を通った光(例えば上下に振動する光だけ通す)は次のシート(左右の振動だけ通す)を通り抜けられないため、窓は真っ暗になります。

この2枚のシートの間にセロハンテープを貼り重ねた透明シートを入れると、透明な材料が虹のように色づいて見えます。透明材料の中にある分子が光の振動方向を少し変化させるため、最初のシートを通った光の一部だけが2枚目のシートを通るようになるのです。このとき、透明材料が変化させる度合いなどによって、色の違いが生まれます。