原因は“蜃気楼”
島が浮いて見える原因は、じつは「蜃気楼」という現象。
蜃気楼は、太陽光線が密度の異なる大気を通過する際に屈折して、すこし離れたところの景色が、実際とは違う形に見える現象です。
そもそも光というのは、大気中の密度に差がない時は真っ直ぐ進みますが、密度に差がある場合は、密度がより高い方(温度が低いほう)へと進む性質があります。
このため、建物や島が逆さに見えたり、伸びて見えるのです。
蜃気楼は、太陽光線が密度の異なる大気を通過する際に屈折して、すこし離れたところの景色が、実際とは違う形に見える現象です。
そもそも光というのは、大気中の密度に差がない時は真っ直ぐ進みますが、密度に差がある場合は、密度がより高い方(温度が低いほう)へと進む性質があります。
このため、建物や島が逆さに見えたり、伸びて見えるのです。
下に像が作られるため、浮いて見える
蜃気楼には「上位蜃気楼」と「下位蜃気楼」というものがあります。
今回、島が浮いているように見えたのは、実景の下に反転した像が現れる「下位蜃気楼」によるもの。
大気中の温度が低く、海水温は比較的暖かいという状態になっています。そのため、上の図のように光が屈折し、実景の下に像ができます。
島などのように実景が低いと、その上の空や背景まで下に映りこむので、浮いて見えるのです。
今回、島が浮いているように見えたのは、実景の下に反転した像が現れる「下位蜃気楼」によるもの。
大気中の温度が低く、海水温は比較的暖かいという状態になっています。そのため、上の図のように光が屈折し、実景の下に像ができます。
島などのように実景が低いと、その上の空や背景まで下に映りこむので、浮いて見えるのです。
これからの季節は観測チャンス!
写真が撮影された頃(今朝6時)の富山県氷見市の気温は4.6℃。
一方、富山湾の水温は11.3℃あり、この温度差が今回の蜃気楼を発生させました。
(富山湾の水温データは石川県水産総合センター参照)
今回紹介した下位蜃気楼は、秋~冬の時期によく見られますが、富山湾では春に、実際の風景が上側に伸びたり反転したりしたものが現れる「上位蜃気楼」がよく見られるスポットとして有名です。
これからの季節、外出がてら海に注目すれば、ちょっとしたミステリーにあなたも遭遇できるかもしれません。
一方、富山湾の水温は11.3℃あり、この温度差が今回の蜃気楼を発生させました。
(富山湾の水温データは石川県水産総合センター参照)
今回紹介した下位蜃気楼は、秋~冬の時期によく見られますが、富山湾では春に、実際の風景が上側に伸びたり反転したりしたものが現れる「上位蜃気楼」がよく見られるスポットとして有名です。
これからの季節、外出がてら海に注目すれば、ちょっとしたミステリーにあなたも遭遇できるかもしれません。
参考資料など
魚津埋没林博物館 https://www.city.uozu.toyama.jp/nekkolnd/index.html、石川県水産総合センター http://www.pref.ishikawa.lg.jp/suisan/center/index.html