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天気の良い日につくる「干しきのこ」のパワーがすごい!

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2018/03/03 13:17 ウェザーニュース

3月に入り、これから湿度も温度も上がってくる季節。その前の、気温が低く乾燥している今のうちに作っておきたいのが、天日干しで作る「干しきのこ」です。

天日干しのマジックとは

天日干しは先人の知恵が生み出したマジックのような保存方法。管理栄養士の柴田聡美先生によると、天日干しできのこのビタミンDの量はなんと最大約4倍にまで増えます。

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平たいザルなどで日向に出すだけ
ビタミンDは、カルシウム吸収を促し、また吸収されたカルシウムを骨へ沈着させる働きがあるので、成長期の子供や骨粗しょう症が気になる方には欠かせないビタミンです。

また乾燥させると、きのこに含まれる酵素の働きによって、旨味成分が増します。昆布や鰹節は旨味が凝縮しますが、「干すと旨味が増える」というのはきのこ特有の特徴です。

1~3日干せば出来上がり

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3日干した状態
きのこは椎茸はもちろんですが、しめじ、エリンギ、えのきなど何でもOK。「今の時期なら1~3日できれいに干し上がります」(柴田先生)

きのこは石づきを取ってバラバラにし、平たいザルなどで日向に出しておくだけ。あとは日差しと乾燥にお任せです。

1日干しならセミドライ、3日干しならフルドライ

「1日干すと表面は乾燥しているが、中には水分が残り柔らかい感触。すぐに食べたい時にオススメ。冷凍保存か、冷蔵庫で4日くらい保存が可能です。3日干すと保存がきき、密封容器で3週間ほど保存可能になります」(柴田先生)

きのこを戻した汁も良いダシに

「干しきのこを戻す時、独特の風味と旨みを存分に味わいたいなら、香りと風味が水に溶け出し逃げてしまうので、あまり長期間水で戻し過ぎないのが良いでしょう(10分程度)。

ダシを取る目的なら、じっくりと時間をかけて戻し、戻し汁ごと調理に使うと、旨味も栄養もスープに溶け出しとってもおいしくなりますよ」(柴田先生)

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干しきのこダシの卵スープ
春から梅雨にかけて湿度や温度が上がると、きのこの水分がすぐには抜けず、なかなか干し上がらないため味が落ちたり、カビが生えたりすることもあります。

今の時季に作って保存しておくと、便利な料理素材になるので、天気が良い日を狙って試してみてはいかがでしょうか。
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