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【戌年豆知識】犬の肉球が裸足でも凍えないのはなぜ?

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2018/01/26 06:35 ウェザーニュース

今年は戌年。何かと犬が注目されていますが、愛犬家の皆さんは朝晩の散歩が寒くてツライ時期ですね。愛犬は外に出たがるのに、雪だったり、路面が凍っていたり……。

雪が降ると「犬は喜び庭を駆け回り、猫はこたつで丸くなる」と言いますが、犬ってこんなに路面が冷たいのに、裸足で歩いて凍えないのかな、と考えたことはありませんか? そこで犬の足の裏、肉球の構造を調べてみました。

肉球はペンギンやイルカと同じ構造

「道路が雪でも凍っていても大丈夫です。犬の足にはちゃんと凍えないシステムが備わっているんですよ」と語るのは日本ヒューマン・ドッグウォーキング協会顧問で獣医師の田邊弘子先生。

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「犬の肉球は、『動静脈吻合』(どうじょうみゃくふんごう)という、毛細血管を間に挟まずに、動脈と静脈が直接つながっている構造を持っています。これにより、肉球が冷たくなると自律神経が働いて動静脈吻合が拡張し、血流量が増加して凍傷を防ぎます。それと同時に静脈血の冷えすぎを防ぐことができます」(田邊先生)

これは寒い地域で暮らすペンギンのくちばしやイルカのひれなど他の多くの動物にも見られる仕組みだそうです。このことから犬の祖先は寒い地域に棲んでいたのではないかという説もあります。

でも無理は禁物、様子を見て

北方の犬の代表「北海道犬」と、南方の犬の代表「チワワ」の肉球を比べてみると、確かに北海道犬の方が冷たさに耐えられそうな厚みのあるたくましい肉球をしていますね。

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しかし、そんなすぐれた仕組みをもつ犬でも注意点があります。

「犬種や地域、年齢によっても犬の感じ方は異なりますし、凍傷になる犬もいます。必ず犬の様子を見ながら無理をさせないことが大事です」(田邊先生)

まだまだ寒さが厳しい季節ですが、愛犬と一緒に無理なく、楽しく散歩を楽しみましょう。
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