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緊急地震速報の過大予測 2つの地震同一処理のため(気象庁発表)

発表当時の緊急地震速報画面
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2018/01/05 18:39 ウェザーニュース

本日11時2分頃に関東地方や福島県に発表された緊急地震速報について、

気象庁は震度を過大に予測したのは、同じ時間に富山県西部を震源とするマグニチュード 3.9(速報値)の地震が発生しており、2 つの地震を同一の地震として処理したためと見解を発表しました。
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同時刻に茨城と富山で地震発生

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今回の地震では、1 月 5 日 11 時 02 分頃に茨城県沖を震源とするマグニチュード 4.4(速報値)の地震が発生し、茨城県神栖市で震度 3 を観測しました。
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また同じ時間に富山県西部を震源とするマグニチュード 3.9(速報値)の地震が発生しており、この2 つの地震を同一の地震として処理したため、緊急地震速報が発表されたとのことです。

気象庁は今後、詳細を調査し、改善に努めるとコメントしています。

揺れの体感報告少なく

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緊急地震速報が発表されてから間もなく届いた、ウェザーニュース会員からの報告を見ると、関東周辺や富山県周辺では、強い揺れを示す黄色いプロット(報告)はほとんど届いておらず、ほとんど揺れを感じなかったという報告(青いプロット)や、弱い揺れという報告(緑色のプロット)でした。

2年前にはM9.1、最大震度7という情報も

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2年前の2016年8月1日の夕方、17時09分頃には、関東地方を震源とするM9.1、最大震度7という、震災レベルの緊急地震速報が気象庁から発表され、当時は発表直後に会員向け地震アプリの利用者に通知が届き、鉄道が止まり、ビル内のエレベータが止まりetc…と首都圏を中心に少なからず影響が広まりました。

ただ実際は本物の地震ではなく、間もなく該当の情報が取り消されました。

緊急地震速報の精度は?

気象庁ホームページによると、緊急地震速報(警報)において震度5弱以上の予測が発表されたのは、191回で、うち103回が5弱以上、36回が4を観測しています。

ちなみに震度5弱以上の的中率は54%、4まで含めると73%です。ただ最近5年(2013年以降)に限定すると、5弱以上が43/61(70%)、4まで含めると56/61(91.8%)と信頼性は上がっています。

知識を持つ事も備え

首都圏直下地震や、東海地震の発生が不安視される中の今回の誤報騒ぎ。

大混乱には陥らなかったものの、ネットなどの声では「迷惑だ!」という声と、「実際に発生しているのに発表されないよりかはマシ」と、賛否が分かれてれています。

もちろん、気象庁では予測精度の向上をもとに今後も改善を続けるとしていますが、利用者のわたしたちも緊急地震速報の仕組みを知っているか知っていないかで、身構え方は変わってくるはずです。

いざという時の備えの一つとして、知識を持つことも重要です。
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