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【解説】台風18号の進路が急カーブしているわけ

9月15日(金)6時現在の台風18号進路予想
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2017/09/15 10:31 ウェザーニュース

 強い台風18号は先島諸島を通過後、台湾、中国方面へと進んでいき、急カーブして日本に接近する予想です。「Uターン、ブーメラン台風」「なぜ急にヘアピンカーブを? 」「日本が好みなのか!? 」というコメントが相次いでいますが、ここまでカーブする理由は『秋台風』の特徴にあります。

台風18号、偏西風で急カーブ

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上空5,000mの風の流れをアニメーション化(赤いエリアが強い風が吹いている)

台風18号は中国大陸に接近した後、急激に東寄りに向きを変え、九州に接近する予想です。これは太平洋高気圧の日本への張り出しが弱まり、偏西風の位置が本州付近に南下しているため。台風は偏西風に乗ることで急激に向きを変え、東へ進むようになります。
※気象用語では、偏西風で台風の進む向きが変わることを「転向」と呼んでいます。

夏と秋で違う!偏西風と台風進路

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今回のように、本州付近の偏西風に流されて日本に接近するのは秋の台風によく見られる特徴です。
夏は、太平洋高気圧が日本列島を広く覆っているため、図のように偏西風は日本の北を吹いています。
ところが秋は、太平洋高気圧が弱まり、偏西風が本州付近まで南下します。偏西風に乗ることで台風は急カーブで日本に接近。偏西風の強い風に流され、スピードアップします。

秋台風は動きが早いので、早めの対策が大切です。接近が予想される時は、雨戸や排水溝の点検など早めの対策を行うようにしましょう。
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