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意外と知らない?あじさいの起源や生態

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2017/05/17 05:23 ウェザーニュース

5月も後半、沖縄・奄美が梅雨入りし、ゆっくりと雨の季節が近づいています。
そんな梅雨時の花といったら、ドンヨリ空の下でも明るい色で景色を彩ってくれる“あじさい”を真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

ただ、これほど身近な花ですが、起源や生態は知られていないことが多いかも!?
今回はあじさいの豆知識をご紹介します。

1,あじさいは日本から広がった!

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あじさいは日本から世界中に広がった園芸植物のひとつで、日本にもともと自生していたガクアジサイがその母種です。そのガクアジサイが西洋で品種改良され、より色鮮やかになったものが私達が普段よく目にするあじさいなのです。

2,あじさい、紫陽花、集真藍?

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元リポートにゃーきちさん(2016年 東京都練馬区)
あじさいを漢字で書くと『紫陽花』ですが、この“あじさい”という名前は、一説には『真の藍色の花が集まり咲くこと』という意味から、漢字の『集(あず)真(さ)藍(あい)』に由来しているといわれています。(諸説あります。)

また、あじさいの学名は『ハイドランジア(Hydrangea)』といい、 これはギリシア語の“水の器”、つまり『多量の水を吸収する植物』という意味から来ているそうです。

3,強い日差しは苦手です

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樹里さん(2010年 長野県北安曇郡)
「お日様パワー 暑くてからっとなのか蒸しっとなのかわからないくらい!あじさいもしおれて来てお水欲しがってる!梅雨ですがお水あげなくては」

前述したように、“多量の水を吸収する植物”という意味を持っているあじさい。育てる上で十分な水分は欠かすことができません。
あじさいの原種として国内に自生しているガクアジサイも、暖かい太平洋側の海岸や日当たりの悪い裏庭など、土が十分に水を含んでいる場所に多く見られます。

実際、あじさいは水分を失うとすぐにしおれてしまいます。 強い日差しに当たろうものなら可哀想なくらい元気がなくなってしまいます。
栽培するときは、日のあまり当たらない所に置いて、 水やりをこまめにやるのが、よい花を長持ちさせる秘訣のようです。

あじさいは晴れた日は苦手で、 逆に大雨が降っても枝が倒れてしまうので 曇り空の日、もしくは小雨がパラつくお天気がいちばん向いているようです。

4,ひっくり返ります

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きになるさん(2012年 東京都国立市)
「近所で見つけた「墨田の花火」 だと思われる紫陽花 雨に打たれて項垂れているのではなく、わりと早めに額へんが反転しこの体勢になるようです。花火ド〜ンの後のように」

ガクアジサイは、暑いとひっくりかえる、ことがあります。
ガクアジサイの花に見える部分、装飾花は咲き始めの7日から10日ほどは上を向いていますが、
夏の晴天と高温が続くと一斉に裏返り、緑色に変わるのが普通です。
反転してからは裏面は日毎に緑色が増していき、この状態で秋に枯れていくのですが、反転するとほとんどの人からかえりみられなくなっていきます。

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今年のあじさいの様子
塩むすびさん(福岡県福岡市)/右よっしーさん(愛知県安城市)
いかがでしたか?
雨に濡れていっそう生き生きとするあじさい…雨の季節はちょっと憂鬱でも、色とりどりのあじさいが咲くのは待ち遠しいですね(^^)

参考資料など

【参考】
・気象庁HP(https://www.data.jma.go.jp/sakura/data/ajisai2010.pdf)
・花、ふしぎ発見(鈴木正彦 著)
・ほんとの植物観測(室井 綽/清水 美重子 著)
・標準原色図鑑全集園芸植物(保育社)
・世界百科事典(平凡社)
・四季花の事典(講談社)
・四季の花事典(八坂書房)
【取材】
・六甲高山植物園
・神戸森林植物園
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