昨年、ウェザーニュースで実施した桜前線の経過も、しっかり北上する様子を捉えていました。

沖縄の皆さんに「さくらの咲き方は？」と伺ったところ、「北エリアから南に段々と咲く」（桜前線は南下する）という回答が大多数。

これはいったい、どういうことなのでしょうか。

そもそも沖縄の桜は、本州でお馴染みのソメイヨシノではなく、ほとんどがヒカンザクラ（カンヒザクラ）と呼ばれるものです。
沖縄は冬でも暖かいためにソメイヨシノが開花しないので、もっぱらヒカンザクラのことを指します。

ヒカンザクラは濃いピンク色の花が釣り鐘のように下を向いて咲くのが特徴で、散り方も花びらを一枚一枚落とすのではなく、椿のように花全体がポトッと落ちます。

また多くの気象台では、「サクラの開花・満開」の対象をソメイヨシノにしていますが、沖縄ではヒカンザクラが観測の対象になっています。

沖縄では「桜は山から下りてくる」と言われ、先に山の桜が咲き、遅れてふもとの桜が咲きます。
これは、沖縄の冬の暖かさに原因があります。

1）桜は前の年に花芽をつけて休眠に入る
2）秋から冬にかけての低温にさらされることで休眠から目覚める（=休眠打破）
3）気温の上昇とともに花芽が生長して開花！

つまり、寒さと暖かさの両方があって、初めて春を知り、花を咲かせることができるのです。

本州などでは、各地とも十分な低温にさらされるため、純粋に気温の上昇とともに（南・ふもとから）開花します。
対して、冬でも比較的暖かい沖縄の場合は、北・山にある桜のほうが先に十分な期間の寒さを経験するので、南・平地よりも早く花が咲くのです。

「八重岳の桜🌸桜が咲くと沖縄も冬っぽい( *¯ ꒳¯*)」

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沖縄以外のエリアの桜シーズンはもうちょっと後ですが、沖縄から届く桜で季節の歩みを感じで見てはいかがでしょうか。