冬季は過去最小、夏季は過去2番目の小ささに
年々、北極海の海氷の減少傾向となっています。特に2016年における年間最大面積は、過去最小の1,396万km2(2月29日)を記録しました。また、9月の年間最小面積は過去2番目の小ささとなる、414万km2となりました。
北極圏の温暖化が要因か
今年は北極域が平年よりかなり暖かったために、北極海の海氷が減少したと考えられます。
北極圏における今年9月の平均気温をみると、北極海全域に渡って平年と比べて高温となっていることがわかります。
北極圏における今年9月の平均気温をみると、北極海全域に渡って平年と比べて高温となっていることがわかります。
北極海の海氷が減少しても、物流には影響
地球温暖化の進行に伴い、北極海の海氷が減少し続けており、近年は夏の一定期間北極海を航行できる航路が出現しています。
ただ、今年は海氷が減少傾向にある中、ロシア側の北東航路は、ここ数年の開通期間よりも短くなりました。(開通期間:9月24日〜10月7日の約2週間)
理由としては、航路開通の要所となるラプテフ海の海氷が最後まで残ったことが原因と考えられます。
ただ、今年は海氷が減少傾向にある中、ロシア側の北東航路は、ここ数年の開通期間よりも短くなりました。(開通期間:9月24日〜10月7日の約2週間)
理由としては、航路開通の要所となるラプテフ海の海氷が最後まで残ったことが原因と考えられます。
今注目の北極海航路
課題は海氷の情報取得にあり
北極海を通るルート「北極海航路」は、世界の物流に大きな影響を与えると言われている、重要な航路です。それは、航海距離や燃料費、環境負荷が大幅に軽減できるためです。
この航路を最大限活用するには、最新の海氷データの取得と予測が必要不可欠となります。
ただ、北極海の海氷を観測する専用の可視衛星はなく、観測頻度や予測精度において課題があるのが現状です。
この航路を最大限活用するには、最新の海氷データの取得と予測が必要不可欠となります。
ただ、北極海の海氷を観測する専用の可視衛星はなく、観測頻度や予測精度において課題があるのが現状です。
北極海の海氷データ取得へ
超小型独自衛星を来年打ち上げ
ウェザーニューズでは海氷の予測精度を高めるため、2017年に独自の超小型衛星『WNISAT-1R』の打ち上げを予定しています。
これまでの北極海でのサービスノウハウに加え、独自衛星による観測情報を充実させ、北極海を航行する船舶の安全・効率運航をサポートしていきます。
これまでの北極海でのサービスノウハウに加え、独自衛星による観測情報を充実させ、北極海を航行する船舶の安全・効率運航をサポートしていきます。