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木枯らし吹いた?皆さんの体感は?

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2016/10/29 22:10 ウェザーニュース

29日(土)は近畿地方で木枯らし1号が吹いたとの発表がありました。
木枯らし1号の定義は色々とありますが、皆さんが五感で「木枯らしだ」と感じたら、それは木枯らし…ということで。

全国の皆さんに、「あなたの街で、あなた自身が吹いたと感じたかどうか」を伺いました。

ちなみに、木枯らし1号って?

『木枯らし1号』とは、晩秋〜初冬にその年初めて吹く強い北〜北西風を指し、東京地方と近畿地方については、観測された場合に気象庁または大阪管区気象台から発表があります。

(厳密に言うと、東京地方と大阪地方では、定義がほんの少し違っています。)

皆さんの体感は?

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エリア毎の回答

エリア毎に見ると、北日本や、木枯らし1号の発表があった近畿で、”吹いた”という回答が多くなりました。
また、甲信や北陸エリアでも、約半数の方が木枯らしを感じているようです。

ここで、気になるのが関東での”吹いた”という回答の低さ…

都道府県毎の「吹いた」割合

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こちらは”吹いた”という回答の方の割合を都道府県毎に色分けして示したマップです。
このマップを見ると、棒グラフと同様、北日本〜近畿エリアでは、ほぼ40%以上の方が”吹いた”と回答しているのに対して、関東、とりわけ南部だけ20%未満に。

さて、この原因は?

29日、関東南部の状況

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上の図は29日(土)の実際の風向・風速と、風の流れの解説です。

群馬・埼玉でも関東山地を越えた北西の強風が吹きました。通常はこの風が東京でも吹き、『木枯らし』となります。
ところが、今日は東京では風が弱かったようです。

◆忍者雲の発生
北風は関東の西(愛知付近)と東(千葉沿岸)で陸と海の摩擦の違いによって向きを変えて、西寄りの風と東寄りの風になります。
この風のぶつかりによって発生する雲は『忍者雲』と呼ばれます。29日(土)はこの忍者雲が発生し、関東南部にまで雲を広げました。

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こちらは関東周辺のウェザーニュース会員の皆さんからの天気報告です。
29日(土)の関東は、北部は晴れて南部は曇り。関東北部は気温が上がりましたが、南部は上がりませんでした。

◆冷たい空気が風をシャットアウト!
気温が低い関東南部…冷たい空気は重たいので、ど~んとそのエリアに居座ります。つまり、周りから運ばれてくる相対的に暖かい空気をシャットアウト!寒気が居座るエリアには風が入ってこなくなります。
(名付けて「冷気バリアー!」)

このため、群馬や埼玉まで吹いてきた北西の強風が関東南部には届かず、関東の『木枯らし』感が南北で大きく異なる結果となったのです。

※補足的に…風向・風速の解説で示した東寄りの弱い風が東京付近にもギリギリ入り込み、風がぶつかることで、弱風となったことも考えられます。

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もう10月末。この先、体感はまた一歩冬に近づきます。
今回の調査で木枯らしが吹いたと感じた方も感じなかった方も、朝晩の冷え込みや、日々の寒暖差で体調を崩さないようにお過ごしください!
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