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【台風】
不思議すぎる動きの10号

23日(火)8時の衛星画像
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2016/08/29 21:20 ウェザーニュース

8月19日に発生した台風10号は、9号や11号の影響もあり、高気圧縁辺の南風の流れから弾き飛ばされてしまいました。
そのため、日本の南海上をゆっくりと西進するという、いつもの台風の動きとは逆行するような不思議な進路を取っています。

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目的を見失っている台風

現在、日本列島の東西にはそれぞれ優勢な高気圧があります。日本付近はその間になっており、台風を流す明瞭な風がないため、10号はゆっくりと迷走するように動いている状況です。

そして、南西諸島付近まで到達。
この領域は日本の西にある高気圧の東縁辺にあたり、北よりの風が吹いています。台風は北風に乗り南に進むようになります。

このように、台風が日本付近で南に進むという動きはとても珍しいです。なぜなら、地球規模での台風の本来の目的は、過剰に熱が貯まっている南の地域(暑い熱帯)から、熱が足りていない北の地域(寒帯)に熱を運ぶことだからです。
したがって、台風が北から南に進むという動きは目的から外れてしまいます

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史上最高齢の台風に?

さらに台風10号は北緯30度以上と高緯度で発生しましたが、大半の台風は”北上”するため、台風としての寿命は数日のものがほとんど。過去に北緯30度よりも北で発生した台風で最も長寿命なのは1970年12号の9日と6時間。
台風10号が29日の3時まで存在すれば、これを上回ることになります。

予測不能な動きに注意!

10号が南に進むということは海水温が高い海域を進むということで、このまま衰弱するということは考えにくく、むしろ発達する可能性が大。
そうすると、本来の目的を達成するために北に進んできたりするかもしれません。
まだまだ動きが読めない台風ですが、記録にも記憶にも残る台風であることは間違いないので注目・注意してください。
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