台風発生の遅い年に見られる類似性
台風1号の発生が遅いことには、やはりエルニーニョと関係があるようです。今年は、5月までにエルニーニョ現象が終息し、夏からラニーニャ現象に移行する可能性が高いと見られています。この傾向は、1998年や1973年にも見られました。
エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の東部の南米沿岸付近で海面水温が高くなる現象ですが、この現象が終息した年は、インド洋で海面水温が高くなり、インド洋から太平洋西部の赤道域で上昇気流が活発になり、風の流れを集めやすくなる傾向があります。
その分、台風の主な発生海域であるフィリピンの東海上では、赤道域へと向かう風の流れが下降気流を強めるため、台風発生に必要な上昇気流が起きにくくなると考えられます。
エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の東部の南米沿岸付近で海面水温が高くなる現象ですが、この現象が終息した年は、インド洋で海面水温が高くなり、インド洋から太平洋西部の赤道域で上昇気流が活発になり、風の流れを集めやすくなる傾向があります。
その分、台風の主な発生海域であるフィリピンの東海上では、赤道域へと向かう風の流れが下降気流を強めるため、台風発生に必要な上昇気流が起きにくくなると考えられます。
今年の台風発生は少なめ…しかし?
上陸台風が多い年も
平均的には4月までに台風1号が発生します。今年はすでに2ヶ月遅れているため、年間の台風発生数は22前後と平年の8割ほどに留まると予想されます。ただ、発生数が少なくても油断できません。例えば1998年は、年間の台風発生数は16と少なくなりましたが、そのうち8つが日本に接近し、なんと平年より多い4つの台風が上陸しました。発生が少なくても、影響も少ないとは言い切れないのです。
台風シーズンはまだこれから。九州〜東北は、梅雨もこれからが本番ですから、普段から心構えをしておきたいところです。
台風シーズンはまだこれから。九州〜東北は、梅雨もこれからが本番ですから、普段から心構えをしておきたいところです。