みんなで作る天気予報の歩み

天気を"報告する"から、"編集する"「プロジェクトicon」始動

天気予報の新たな歴史を創る「プロジェクトicon」は、天気アイコンの編集に「あなた自身」が参加するという取り組みです。
空の様子や体感から考えて、予報がなんか違うなあ〜と思ったら、あなたの修正案(6時間先までのピンポイント天気予報)をウェザーニュースに送ることができるようになりました。一般の人が予報に参加できるというチャレンジは、気象業界では革命的なものになるでしょう。

最初の転機は、1995年

そもそも気象業界には「気象業務法」のもと、観測や予測に様々な制限がありました。端的に言うと、日本では天気予報は自由にやってはいけないというものです。そんな中、ひとつの転換期が訪れます。国民の声によって1995年に気象業務法が一部改正・施行。それまでテレビや新聞など一般向けには気象庁の予報しか出せませんでしたが、予報業務許可を受けた気象会社がピンポイント天気など利用者の目的に合う予報を出すことが可能になりました。

2005年、ウェザーリポート誕生

それまで気象庁や気象会社が一方通行型で「提供」していた天気予報から、「JOIN&SHARE(参加し情報を共有しあう)」をコンセプトに双方向型の「みんなで作る天気予報」が始まりました。ウェザーリポートは、従来の観測機では捉えられない「あなたの」天気の実況があることを世に知らしめ、予報精度向上に貢献してきました。

2015年、天気予報の編集に参加する

リポート開始から10年を経て、このたびリポーターの皆さんが「天気アイコンの編集に参加する」ところまでやってきました。

この取り組みを、サポーターへの丸投げだ!と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
私たちがサポーターと一緒にやりたいのは、天気予報をもっと開かれたものにし、より良いサービスにしていくことです。
気象の専門家が作ったものだけじゃなく、それにみんなの体感や経験知を補完して、情報の精度を上げ、日々の暮らしを豊かに過ごし、いざという時の減災にもつなげていきたいと考えています。

現在の天気予報の精度は、観測データの量によって決まります。しかし、観測機の数は多くはありません。また決められた一定のデータしかありません。足りないところがたくさんあるんです。そこに、現地で生活をしている、実況を把握している、空を見上げている人間のセンサーが合わさると素晴らしい情報になります。
空を見上げて雲を観察し、五感を磨き、知見を集めて共有する…そんなみんなで作る天気予報をウェザーニュースは全力で支え、サポーターと一緒に推進していきます。

さて、次の10年は?

「現地のサポーターの情報でつくる天気予報」を、2025年には気象庁や気象情報を持たない国々にも展開をしたい。全世界70億人の人々と同じ空で繋がっていきたい…そんな大きなドリームに向かって歩みを進めていきます。